
豪州政府、新たな「スキルズ・イン・デマンド(SID)」ビザの導入を発表
一時滞在の就労ビザの柱であるSubclass 482について、年内改正が予告されていましたが、ついに2024年12月7日付で「一時的スキル不足(TSS)」ビザに代わり、「スキルズ・イン・デマンド(SID)」ビザが導入されました。この新ビザでは、海外の優秀な人材をより容易に確保する仕組みを提供し、永住権への道も簡略化される方向性となっています。
なお、改正に伴いビザのサブクラス番号の変更が予想されていましたが、実際には変更はなく、従来と同じSubclass 482のままとなりました。
主な改正ポイント
有効期間の柔軟性: すべての申請者が一度の申請で最大4年間有効なビザを取得可能。
永住権への移行: 永住ビザ(Subclass 186)へのスムーズな移行が可能。
職歴要件の緩和: 過去5年間で1年以上の関連フルタイム経験が必要(以前は2年間が必要でした)。ただし、全くの無資格または未経験者が1年の経験を積むだけで対象となるわけではありません。
英語要件: 従来のTSSビザと同様で、変更なし。
新しい職業リスト(CSOL): SIDビザ専用の新リストを導入。一部職種が削除された一方で、新たに189種類の職種が追加され、リスト全体では456種類が掲載されています(詳細は以下URL参照: CSOL)。https://immi.homeaffairs.gov.au/Documents/core-sol.pdf
申請可能な3つの種類
スペシャリストスキル・ストリーム
年収13万5000ドル以上(年金含まず)の特定高スキル職種向け。
コアスキル・ストリーム
必要な基本スキルを持つ職種向け。給与範囲は7万3150ドル~13万5000ドルで、CSOL掲載職種が対象。
労働協定ストリーム(エッセンシャルスキル)
CSOLに掲載されていない職種が対象で、市場給与が特定基準以下でも申請可能。従来の労働協定(Labour Agreement)を引き継いでいますが、詳細は今後発表予定。
ビザ申請料金・費用
主申請者および18歳以上の家族: 1人につき3115ドル。
18歳未満の子ども: 1人につき780ドル。
移行期間について
2024年12月7日以前に申請されたTSSビザは従来基準で審査されます。必要に応じて、新しいSIDビザへの切り替えも可能な場合があります。
新ビザのメリット
雇用主側: 手続きが簡略化され、より柔軟に人材を雇用可能。
被雇用者側: 永住権獲得への計画が立てやすくなった。多職種対応: 高度資格が必要な専門職に限らず、当地の労働市場の需要を反映し、幅広い職業に対応。
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